[轉貼] Tokyo Headline Vol.08

[ranko]

意味わかんねえええ！いきなりかっこいい未来が我が家にやって来た。まあ、結論から言うと、添付メールで音楽がやって来たのです。ってそんなの今「あたりまえ」なんでしょうか。
　あの……でも……サイトからのダウンロードとちょっと違うんですけど……？
　この度12月頭くらいまで1月発売のアルバム「センターカラー」に向けてあれこれ格闘な日々を送っておりました。作詞活動なんかも久しぶりにやってみたりして。私の場合、作曲者さんが有名、無名にかかわらず、名前があえて分からない状態で、良さげなデモテープがあがるとMDにどっさり落としてもらい、それを受け取って、ザッツと聞いて気に入ったの（詞がつけられそうなもの）を選んで「んっとねええ、6曲目がいいかも」とか会社に電話して「じゃ詞をつけてください」ってな、ゆるいやりとりが行われます。しかしながら、もらったデモの中にピンと来るものがなく、「んっとねええ、なかったかも」っと電話したら、「今あがってきた新しいデモがあるので聞いてみてください」と言われ、根っからのアナログ人間な私は電話口で大っきな音で聞かせてもらえるのか？と思いきや「メールで送ります」と来たもんだ。そして待つこと7分くらい。レコード会社からのメールが届いた。（重いっちゅうの、こちらまだISDNだっちゅうの）添付ファイルを開いてみた。ウインドウズ・メディアプレーヤーが勝手に起動して、モアモアした画面からメロディーが聞こえた！聞こえたよ！」と「我が家にテレビが来たよお父ちゃん！」的な昭和人間の喜びまるだしで報告した。報告だけして電話を切った。
「ん……で……どうするんだこれ……」このまま私はパソコンの前で何度も聞いて詞をつけるのか？それはかなり酷だ。出来ればMDとかに落として何度も手元で操作しつつ聞きたい。もしかしてCD-Rとかに焼けばいいのかしら……。いやん、そんな事私に出来るのかしら……。なんか適当にクリックしていたら、出来そうだったので、空のCD-Rをいれて、コピーしてみた。ウイーーンという音と共になんだかいい感じな匂いがしてきた。自動的に吐き出されたCDをコンポにかけてみた。しばしの沈黙。結構な沈黙の末、コンポが彼を（勝手に雄にしている）認識して音楽が流れた。
　何度も言いますが……、これって普通の事なんでしょうか。いやああ、驚いたなあ。今までの12年くらいの自分が一気に脳を駆け巡りました。カセットテープで聞いていた頃、巻き戻すのに時間がかかったっけ……。どこが1曲目でどこが2曲目か分からなくて、再生しながら早送りして、キュルキュルキュルという音が一旦止まったらそこだ！っと曲のつなぎめを確認したっけ……。
曲の途中でバチンとA面が終わって「んだよ、この曲入んないよ」とB面にもう一度入れなおしたり……。MDが出たときはその作業がいっきになくなって、あらよっと6曲目。しかも曲をつなげるし、離せるし、一気に消去できるし！とその便利さに踊ったものです。コンポから聞こえるメールで我が家にやって来た音楽。いやあ未来だ。
　再び会社に電話した「CDに焼けたよ、焼けた」「すごいじゃないですか！でっどうでした、曲は」「あっそうか、忘れてた、ちゃんと聞くね」
　未来に踊りすぎて肝心な曲をちゃんと聴いておりませんでした。んで……結果は、「かっこいいけど違うかも」とあえなくアルバム入りならず。しかしながらこの一連のやりとりは、人類にとっていやいや私にとって大きな一歩なのでした。